サイモンシン

ビッグバン宇宙論 (上)ビッグバン宇宙論 (下)
やっぱ、サイモン・シン強い。最強だよ。
当然のように、内容に関しては物凄くわかりやすく書かれているのだけれど、それに加えて科学理論がどうやって洗練されていくのかということも、重視して書いてある。
宇宙論天文学を題材にしてはいるが、本書でサイモン・シンが語りたかったのは、科学とはどういうもので科学者とはどういう人間なのかということなのだろう。そういった記述が、ところどころにちりばめられているし、本書の始まり方からして、科学と技術がどう違うのかについて語っている。
一言でまとめてしまえば、科学とは「自然の理を人間が理解できる形にまとめること」となってしまうのだろうが、実際の宇宙論をめぐる歴史を辿ることで、それが誰にでも納得して理解できるような形になっている。こりゃ本当にすごい作品だよ。
本当に読みやすいから、是非読んでみてほしいな。